テクノロジーに焦点を当てた英国の旅行業界メディアTRAVOLUTIONは3月22日、消費者の不安を解消するプロセスはテクノロジーで自動化できるものではないことなど、コロナ禍の旅行観光産業が直面する課題を分析する記事を公開した

パネルディスカッションの内容を取り上げたもので、不安解消については、シルバーシー・クルーズの英国・アイルランド地区代表がコロナ禍でリファンド処理を自動化するなどテクノロジーを積極的に活用したものの、感染状況や入国制限などにより旅行に関する不確実性が増すなかで、旅行者や旅行会社から情報提供やアドバイスの要望が集まったことを紹介。

消費者の要望は、第一に「プロトコルの理解」で第二に「行くべきか?どうやって行くのか?どうすれば問題なくできるのか?を知ること」で、この自動化は不可能とした。

また、破綻から経営が変わってOTA化したトーマス・クックも同様に、現在は予約1件あたり顧客との接触が7回発生しているところという。

こうした状況で、社会全体での不安感が解消されれば顧客との接触は減少する可能性があることから、人員とテクノロジーへの投資のバランスが重要となるとしている。

なお、記事ではこのほか、レガシーシステムへの考え方とフロントエンド、バックエンドの改善策、サステナビリティにおけるテクノロジーの役割などについても紹介されている。